【書評】知的生活の設計

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皆さんは、日々を「何となく」過ごしていませんか?

今回は日々の暮らしや生活の視点を変えてくれる一冊です。


はじめに」に記載している通り、当ブログぶくほり(Book Holic)は
2名体制で書評などの記事を更新していきます。

個人としては初回の記事ということもあるので、少し自分の話も書きますね。

私(しおり (@shiori_murmur) | Twitter)は普段IT業界で主に採用やPRの仕事をしていて、
土日にはここ3年くらいハンドメイドでの制作や販売活動もしています。
ちょっと根を詰めすぎて、一時的に体調を崩したりもして。

そんなこんなで色々あって、ライフスタイルというか
どんな空間でどんなことをして時間を重ねていくか。
自分はどんな年月を重ねていこうかな、と考える機会ができました。

その中で、やはり何らかのアウトプットをすることは自分の中で外せないことで、
その想いもあってこのブログも開設しました。

そして、初回の書評は情報のアウトプットについて
考えるにもふさわしい一冊を選びました。

『知的生活の設計』

書店でも平積みにされているのをよく見かける、
蛍光カラーがまぶしい書籍です。

この書籍、『ライフハック大全』を書いた著者が
10年後をめざして今できることに焦点をあてて書いたもの。

知的生活、と聞くとちょっとお高い感じというか。
いわゆる意識高い系みたいな感じをイメージしたのですが。

読書、音楽、映画、漫画、あらゆる趣味が
その積み上げ方によって知的生活に成り得る。
作者はそう提唱しています。

自分の視点で切り取った情報を、長い年月かけて積み上げていくことで
新しい気付きやいずれ大きな財産になるという考え方だと解釈しました。
どんな生活を送るにせよ、
その記録(ログ)をとっておくことで将来に活かせないかという見方ができると思います。

テーマのハードルが低いこともあり、
自分の生活にも何か積み上げられる種があるのでは?と思えてなりません。

私は本、ハンドメイド、ゲームやアニメなどの趣味で積み上げをしていきたいと思っています。

 

本書では、前述したいわゆる「知的生活とは?」という軸と、
その知的生活を送る上での「設計」についてをまとめています。

知的生活を設計していく上で、
たとえば書斎を作るといった部屋や場所を整えることや、
情報を集めるための、時には効率化にもつながるツールの利用なども勧めています。


本書は細かなストラテジー(戦略)が多数載っており、
その中のどれをどう活かすかはかなり個人差があると考えられます。
そのため、まずは各ストラテジーのタイトルを見て、
自分に関係のありそうな項から読み進めていくのも良いと思います。

今後私が実際にこれから知的生活を送る上で、その設計として
取り入れようと思ったストラテジーをいくつかまとめてみます。


■ストラテジー53
プログラミングは現在の基礎教養

情報検索や膨大なデータ処理、その時間短縮にプログラミングは
多いに有効であると述べられています。

普段、私も「プログラミング」と直接的には関係の無い仕事をしていますが、
日々の事務作業やデータ管理を効率化できる手法はたくさんあります。
中でも個人的に注目しているのは「Python」という言語で、
非エンジニアでも比較的分かりやすく便利なツールを作ることができます。

私が1番最初に作ってみたものは
そのシステムを起動すると、
業務で使用するフォルダやブラウザ(と各サイト)を一気に開けるというもの。

 

これは仕事でも使えます。(分かりやすいのでこちらで説明します)
出勤して必ず開くもの、たとえば
会社のグループウェアサイト、タスク管理ページ、所属部門の共有フォルダなどが
ワンクリックで全て開けます。


出勤時に毎朝いちいち開く時間を十秒単位で短縮できます。
これも、毎日のこととなると年間でどれほどの時間が短縮できるか、意外と馬鹿になりません。

私は「毎朝出勤してPCを起動したらこれだけ開けばOK」というものと、
月次業務などで「この業務時に使用するもの」と分類していくつか作成しています。

上記のプログラミングを実践するにあたって参考にさせていただいたサイトはこちらです。
tonari-it.com

 

他にも、データの集計や分析に使えるものもあり、

これから積み上げていくものの収集や整理にも応用できると思います。

 

■ストラテジー54
IFTTT(イフト)とZapier(ザピエル)で日常の雑用を自動化する

これは、複数のWebサービスを組み合わせて
「もしこれならば(トリガー)、あれをしろ(アクション)」という構造が作れるというもの。

たとえば、
WordPressに記事を投稿したら、同じものをFacebookにも投稿する」
Twitterでいいね(スター)したものをevernoteに保存する」
のように、SNSサービスを1つ使ったら他のSNSも連携させたり、
特定の情報だけを収集、蓄積できるようなものもあります。

GPS(フォースクエア)を利用して『「図書館」「映画館」に行ったら投稿する』みたいなものを作れば
年間通して特定の場所にどのぐらいの頻度で通っているか
統計を取ることも可能でしょう。
使い方次第で面白い分析もできそうです。

ほかにも
「次の日が雨だったら通知を送る」
「その日のNASAの天文写真で壁紙を自動更新する」
などもあります。

 

Evernoteやメール、LINEなどを利用した情報収集や

SNSを使ったアウトプットに有効なサービスです。

最近はスマートスピーカーを絡めたアプレット(上記であげているような機能)も増えています。
すでにこれまで色々な人が機能を作成しているので、
自分で考えて作る前に
まずは既にあるものを活用してみるのも良いと思います。

IFTTT公式ページはこちらです

ifttt.com

 

*最後に*

■ストラテジー74 1年、3年、5年の知的生活の目標を設計する

上記のストラテジーでも述べられている通り、
1年目は始めたばかりでまだまだ慣れず、トレーニング的な部分もあり、
2〜3年かけてやっと安定し、
そして5年ほどで見直しひと区切り。
著者もライフハックに関する総まとめとなる書籍を書くまでに
10年かけていると述べています。

焦らず、まずは情報を積み上げていくこと。
そしてそれを楽しみながら続けられることが1番かなと感じました。

私もいくつか「知的生活」に繋がりそうな種を見つけましたので、
その後の積み上げや結果については
Twitterやnoteなどにまとめられたらと思います。

 

 

*次回更新は3月29日(金)です*